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NIHON PREMIUM CLINIC | ニホンプレミアムクリニック

四十肩、五十肩は放っておけば治る?

2022/09/23豆知識整形外科


四十肩・五十肩は放っておけば治る?

四十肩や五十肩という病名は皆さん聞いたことがあると思います。しかし、この名称はいわゆる俗称であり正確な病名ではありません。 四十肩、五十肩と聞くと誰もが通る道で放っておくしかないと誤解を招く可能性がありますが、正確には凍結肩や癒着性関節包炎といい治療が必要な状態です。特にケガなどの原因はなく肩が痛いというだけで四十肩と決めつけてしまうのは危険で、実際は腱板といわれる筋が切れていたり、その他にも様々な原因が隠れていることもあります。

患者さんの中には四十肩だからしょうがない、放っておいてもいずれ治ると放置してしまう方も少なくありません。しかし、肩関節は可動範囲がとても大きい関節で、動かさないでいると徐々に関節の固さが進行してしまうことが多いです。

肩が痛い痛いから動かさない動かさないと関節が固まる固まった関節を動かすとさらに痛いさらに動かさないという悪循環に陥ってしまうことが多く、実際受診される頃にはかなりの関節拘縮(動きの悪さ)が進んでしまっている方も見受けられます。

決して放置していいものではなく適切な時期に適切な治療を行わないと将来的にも可動域の制限が残ってしまうこともよくあります。だからといって闇雲に動かせばいいというものではなく、まずは診察、画像診断を受けて頂き肩の痛みの病態を確認し、その病態、時期に応じた適切な治療、リハビリを行うことが大切です。姿勢の悪さなどが肩関節に悪影響を及ぼすことも多く、当院では現在近隣の日本人理学療法士と連携しそれらを含めた治療、リハビリを行なっています。

凍結肩は疼痛や可動域の改善に時間がかかることも多く、早めに治療を開始したほうが良い場合が多いため、もし肩関節の痛みでお困りの方は早めに受診していただければと思います。

赤井 敬紀(整形外科担当医)