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NIHON PREMIUM CLINIC | ニホンプレミアムクリニック

子宮頸がんワクチンの接種を見送っていませんか?

2022/08/16豆知識産婦人科


子宮頸がんワクチンの接種を見送っていませんか?

安全性に不安を感じたり、必要性が低いと思って子宮がんのワクチン接種を見送っていらしゃいませんか?公的補助による接種開始直後に、慢性の痛みや運動障害などが起きると報道されましたが、これらの症状とワクチンの因果関係を示す根拠は報告されていませんでした。また、ワクチンをうっていない12-18歳女子にも、同様の症状が同じ割合で起きることがわかりました。そのため日本でも現在は積極的に子宮がんワクチンの勧奨を行っています。WHOも世界中の最新データーからワクチンの推奨を取り消すような安全性の問題はないとしています。

一方、ワクチン接種を行っている欧米では前がん病変の発生が劇的に少なくなり、オーストラリアでは2018年には新しく子宮頸がんに罹る人がほぼいなくなると予測されています。

シンガポールや欧米で主に接種されているガーダシル9は、9種類のウィルス型に対応し、頸がん90%以上、外陰・膣・肛門のがん、性器イボも約90%予防できます。日本でもシルガード9という名前で同じワクチンがありますので、接種スケジュールの途中で本帰国されても安心です。男子も将来のパートナーへの感染リスクの軽減のため接種が勧められており、ご自身も肛がんや性器イボの予防ができます。接種回数は9-14歳は2回、15歳以上は3回。ワクチンにはウィルス排除効果はないので初経験前の接種がお勧めです。

洲河美貴(婦人科担当医)